昨日、バイクを受け取った。

いくつかの書類にサインし、取り扱いの説明を聞き、購入時のポイントでジャケット購入。これですべて手続きが完了。

30年ぶりのバイクに乗った。同じ2輪でも、いつもは10キロにも満たない自転車。バイクは250でも重い。またがって立つだけで力が入る。クラッチとブレーキの感覚を思い出すまで駐車場を周回した。3周して気分も落ち着いたところで店長に挨拶して店を出る。

道すがらあれこれと思いを巡らせた。これで旅に出る、来年5月が楽しみだ。

16才の夏、高校2年生の夏休み、佐原から能登の七尾まで行った。そのルートをもう一度走ろうと思う。40数年前に思い描いた将来と現実の姿を重ねて、人生を振り返るのもいいだろう。

あのときはツェルトとシュラフを積んで、小遣い1万円もらって出かけた。宿にもキャンプ場にも泊まれなかった。道ばたの空き地に野宿しながら旅をした。
犬の鳴き声やちょっとした足音に緊張しながら夜を過ごした。

食事も贅沢はできなかった。そば屋で迷っていたら、後から来た自転車乗りが店に入ってきて躊躇せず「カツ丼」と言った。いつかまねしたいと思った。

50ccのバイクじゃ車の流れに乗れず追い抜かれるばかりだった。夕暮れ時の碓氷峠をノロノロ上っていたら大きなバイクに抜かれた。あの時、もう一度もっと大きなバイクで来たいと思った。

疲れても好奇心で前に進んだ。

上高地の看板は何度も見たけれど行けなかった。能登半島の輪島まで行きたかったけど七尾で引き返した。渋峠を越えて草津を抜けたけれど素通りした。

やり残したことは多い。

あの頃には戻れないだろう。宿に泊まって、うまいモノを食って走る。時間もたっぷりあって行きたいところにも行ける。見える光景は違うだろう。それでも、バイクで同じルートを走れば16才の気持ちを思い出せるかもしれない。それが一番だ。